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ルールを守れない人 ー 認知スタイル

 人は、一つの出来事に対して、脳で考え、その結果が、感情や行動・言動に影響します。
 しかし、人それぞれ、同じ出来事であっても受け止め方が違います。脳科学的では、一つの出来事と脳で考えることの間にフィルターのようなものがあるとのことです。このフィルターが、無意識のうちに働いて、その人のありとあらゆる場面に影響するようです。なお、このフィルターは、認識スタイルと呼ばれ、いくつかのパターンがあるようです。

 では、ルールを守る人と守れない人の認識スタイルはどのようになっているのか?
 ルールを守る人はプロセス型、ルールが守れない人はオプション型に当てはまるようです。

【プロセス型】
定 義:決まった手順に従って物事を進める。必要性や義務に焦点を当てる。
影響する言語:過程の説明、手順・順番、正しい答え、義務、必要性など
話しの傾向:どうしてそうなったかを事実や経緯を詳細に話す、「選んだわけではない」といった話しをする。必要性や義務、責任について話す。

【オプション型】
定 義:絶えず他の方法や選択肢を探す。可能性や選択肢に焦点を当てる。
影響する言語:選ぶ、チャレンジ、チャンス、可能性、出来る、望む、別の方法、ルールを破るなど
話しの傾向:理由の項目・価値基準・機械や可能性を話す。

 例えば、「なぜ、あなたはこの仕事を選びましたか?」という質問をしたとき、プロセス型の人は「選んだわけではない」などの回答をします。オプション型の人は選んだ理由を将来性を含めて回答します。
 プロセス型の人に「自由な発想で考え・活動して」と言うことはNGです。このような人は、手順がないことに対して、ストレスを感じます。逆に、同様なことをオプション型の人に言うと活き活きと働くでしょう。このような人は、ルール通りに行動することにストレスを感じます。

 管理職は、十人十色の様々な人材で構成されている組織を預かっています。「プロセス型」や「オプション型」を長所と捉え、その人がストレスが少なく働ける環境を与えることを一度考えてみては如何でしょうか?

 ただし、オプション型の人が、ルールを守らなくても良いということはありません。相手を理解・尊重した上で、少しでもプロセス型の行動に近づけるよう日々指導することが大切です。