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スキルアップ

 JALの国内線機内誌"SKYWARD April 2013"で、眞鍋政義氏(全日本女子バレーボールチーム監督)の対談記事がありました。その記事の中に、

 「チーム力の底上げにつなげた例としては、木村沙織選手のサーブレシーブがあります。相手チームは、攻撃の要である木村の力をなんとか削ぎたいと考えます。そこでミスによる動揺を誘うため、サーブを木村に集中させてくるんです。1セット平均で見ると、だいたい12本のサーブが木村を狙っています。
 このデータを細かく分析してみると12本のうち4本レシーブに失敗すると勝率が下がりますが、3本以下に抑えれば試合に勝つ可能性が高まることが分かりました。
 そこで、全てのサーブでなく、12本中9本を返すことを目標に据えた練習をしました。”3本はミスをしても構わない”と思えば、本人も心理的な余裕が持てます。木村のサーブレシーブに対する自信がつき、攻守にわたって活躍できるようになりました。」 

 ここで、思うことは、12本中12本成功するよう練習を重ねていないことです。木村選手の本来の役割はアタックにより点数をとることで、守備の要になることを要求するものではありません。闇雲に完璧主義を望んでも「二兎追うものは一兎も得ず」になってしまいます。

 ここで、思い出したことがあります。それは、ある社長さんが、年度目標の全社発表会の中で、「短所の改善より、長所を伸ばそう。短所を改善するより、長所を伸ばすのは、楽しいし、比較的に成果が上がりやすい。ただし、短所は長所を邪魔するものだけは改善しよう。」と言っていました。

 眞鍋監督と通じるものがあるように思いました。いい所を伸ばすために、何を行うか、これがスキルアップの早道と思います。

 誰しも一芸あれば、武器になり、自信になります。