株式会社ライモック

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食中毒の発生状況

 食中毒の発生状況は右肩下がりになっているが、近年は事件数、患者数とも横ばいになっています。
 2018年の食中毒事件数は1,330件(前年比316件増加)、患者数は17,282人(818人増)と前年を上回る結果になっています。
“食中毒発生状況”

 なお、患者数が500人以上の事例は、
①京都府の621人(6月、事業所、原因食品不明、ウェルシュ菌)
②広島県の550人(12月、仕出屋、原因食品不明、ノロウイルス)の2件でした。
 また、死者が発生した事例は、
①北海道の2人(4月、家庭、イヌサフラン、植物性自然毒)
②北海道の1人(7月、家庭、イヌサフラン、植物性自然毒)
③三重県の1人(9月、家庭、ニセクロハツ、植物性自然毒)
 の3件で、全て有毒植物の誤食で、食用と確実に判断できない植物は絶対に『採らない!』『食べない!』『売らない!』『人にあげない!』にようにしましょう。

月別発生状況

 月別の事件数は、4月〜5月が多く、患者数は12月, 3月が多くなっていた。
 2018年は、4-5月に寄生虫(主としてアニサキス)、これは、6-9月は細菌(カンピロバクター、ウエルシュ菌など)、12-4月はウイルス(ノロウイルス)が主に原因物質となっています。
“月次生状況”

原因施設別状況

“原因施設別_事件数” 原因施設別の事件数で最も多かったのは、
①飲食店(54.2%)
②家庭(12.2%)
③販売店(8.0%)
でした。
 食中毒のうち、60.7%がアニサキス、31.9%が自然毒になっています。

“原因施設別_患者数” そして、患者数が最も多かったのは、
①飲食店(49.6%)
②仕出屋(15.5%)
③事業所(11.3%)
でした。

原因物質別状況

“原因物質別_事件数” 原因物質別の事件数が最も多かったのは
①アニサキス(35.2%)
②カンピロバクター(23.9%)
③ノロウイルス(19.2%)
でした。

“原因物質別_患者数” そして、患者数が最も多かったのは
①ノロウイルス(49.0%)
②ウェルシュ菌(13.4%)
③カンピロバクター(11.5%)
でした。
 事件数ではアニサキスが、患者数ではウェルシュ菌が発生比率を大きく伸ばしています。