株式会社ライモック

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シュウマイ弁当(崎陽軒)【神奈川県】

新たな名物を作ることから始まった駅弁

 崎陽軒の創業は1908年(明治41年)。大きな駅には必ず名物となる食べ物があったが、横浜駅には名物がありませんでした。野並茂吉(初代)は、「このままでは崎陽軒に先はない。早く横浜名物を作らなければ」。そう考えた茂吉が目を付けたのが、横浜南京街の食堂で出されるシウマイでした。発売当時はあまり売れませんでしたが、宣伝や口コミ、映画にもなった女性の販売員「シウマイ娘」によって、戦後「横浜名物シウマイ」は崎陽軒の看板商品になりました。
 横浜名物はできたが、原点が駅弁屋だった崎陽軒には、御飯入りの弁当に対する強いこだわりがありました。そこで昭和29年に開発・発売されたのが、シウマイを主菜にした「シウマイ弁当」でした。戦後間もない時期だったこともあり、野並豊(2代目)ら開発陣は、栄養を第一(目標:800キロカロリー)に考えました。幕の内スタイルにして、駅弁の定番である焼き魚と玉子焼きを入れる。もちろん、崎陽軒ならではのオリジナリティーも大切。試行錯誤の結果「横浜名物シウマイ」「横浜蒲鉾」「酒悦の福神漬け」という三名品を揃えた、目標値に近いカロリーの弁当が完成しました。